No.34
火星探査機が写した人面岩
1976年NASAのバイキング探査機がある写真を撮影した
火星のシドニア地域
そこに巨大な“顔”が写っていた
超古代文明の遺跡
宇宙人の建造物
火星文明の記念碑
知的生命の証拠
さまざまな説が語られより詳細な撮影が期待された
高解像度の探査機が
同じ場所を撮影した写真が2001年に公開された
そこにあったのはただの岩山だった
だが、言われた
「隠蔽だ」
火星の顔は消えた
しかし火星の地表には
スプーン
珊瑚
扉
手招きする女性
正方形の構造物…
奇妙な岩や地形が次々と指摘されている
巨大な証拠から小さな痕跡へ
想像のスケールは
写真の解像度で変わるのかもしれない
補足資料
火星の「人面岩」は、1976年にアメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機バイキング1号が撮影した写真に写り込んだ地形を指す呼称として知られている。対象の地形は火星北半球のシドニア地域(Cydonia Mensae)に存在する丘状の地形であり、撮影された画像の陰影が人間の顔のように見えるとして広く紹介された。
問題となった写真は1976年7月25日にバイキング1号のオービターが撮影したフレーム番号35A72とされている。解像度は比較的低く、太陽光が斜めから当たる条件で撮影されていたため、地形の影が強調されていた。この画像が公開されると、顔の輪郭、目、鼻、口のような陰影が確認できるとして話題となり、一部では火星文明の遺構や人工構造物ではないかとする説が紹介された。
当時のNASAの発表では、これは自然の地形であり、光の当たり方によって人の顔のように見える現象である可能性が高いと説明された。一方で、この説明に対して疑問を示す言説も登場し、火星に存在したとされる古代文明の遺跡、あるいは知的生命体による建造物であるとする主張が書籍やテレビ番組などで言及されるようになった。
1990年代以降、火星探査技術の進展に伴い、より高解像度の観測が可能となった。2001年、NASAの火星探査機マーズ・グローバル・サーベイヤー(Mars Global Surveyor)が同じ地点を高解像度で撮影した画像を公開した。この画像では、問題の地形は不規則な丘状地形として確認され、顔の形状は強くは確認されないと報告された。2007年には火星周回機マーズ・リコネッサンス・オービター(Mars Reconnaissance Orbiter)によってさらに詳細な画像が取得され、同様の地形的特徴が観測されたとされている。
一方で、これらの高解像度画像についても、画像処理や撮影条件によって印象が変化している可能性を指摘する言説や、意図的に構造物の特徴が隠されているとする主張も一部で紹介されてきた。こうした議論は、火星のシドニア地域に存在するとされる他の地形とも関連づけられて語られることがある。
火星探査の進展に伴い、火星表面の写真が一般公開される機会も増加した。NASAのローバー探査機スピリット、オポチュニティ、キュリオシティ、パーサヴィアランスなどが撮影した地表画像の中から、特定の岩や地形が人工物のように見えると指摘される事例がインターネット上で広く共有されることがある。スプーン状の岩、扉のような割れ目、珊瑚状の構造、手を振る人影のような形状、幾何学的な岩塊などが例として挙げられている。
これらの事例については、人間が意味のある形状を無作為なパターンの中に見出す現象と関連づけて説明されることが多く、心理学や認知科学では「パレイドリア(Pareidolia)」と呼ばれている。雲の形や岩の模様の中に顔や動物の形を見出す現象と同種のものとされている。
火星の人面岩は、宇宙探査の歴史の中で公開された画像がどのように受け取られ、解釈され、再解釈されてきたかを示す事例としても言及されることがある。1970年代の低解像度画像から始まり、その後の高解像度観測、画像解析、インターネット上での再拡散などを経て、多様な解釈が併存する形で扱われてきた事例として紹介されることがある。
断片 (リンク)
・[Geologic ‘Face on Mars’ Formation] (1976) – JPL公式画像アーカイブ(Viking 1 OrbiterによるCydonia地域の地質地形)
・[Highest-Resolution View of “Face on Mars”] (2001) – JPL/NASA公式(Mars Global Surveyor Extended Missionによる2001年4月8日の最高解像度オフナディア画像)
・[Cydonia: Two Years Later] (2000) – NASA Photojournal(Mars Global Surveyor MOCの高解像度画像の位置図とCydonia地域)
・[Cydonia – the face on Mars] (2006) – ESA (欧州宇宙機関) 公式ページ(Mars ExpressによるCydonia地域画像と「Face」の科学的説明)
・[The Mars Records – Related Discussion Archive] (2000) – Metatech.org(個人による火星アブダクション・古代遺跡主張の継続的記録とフォーラム的資料)


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